0438-60-2881
Web予約

鼠径ヘルニア

男性に多い脱腸(鼠径ヘルニア)とは?症状や治療の考え方

千葉県袖ケ浦市の鼠径ヘルニア専門クリニック「Kenクリニック」です。当院では、鼠径ヘルニアを日帰り手術で治療しています。

「足の付け根に膨らみが出てきた」
「立ち仕事や長時間の歩行で違和感を覚える」

このような症状がみられる場合、脱腸(鼠径ヘルニア)を発症している可能性があります。脱腸は特に男性に多い病気で、初期の段階では痛みが少ないことから、放置されてしまうケースも少なくありません。しかし、鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、進行すると日常生活に支障をきたしたり、重篤な合併症を引き起こしたりするおそれがあります。

本記事では、脱腸(鼠径ヘルニア)がどのような病気なのかをはじめ、主な症状や注意すべきポイント、治療の考え方について解説します。

脱腸(鼠径ヘルニア)とはどのような病気か

脱腸は、医学的には「鼠径ヘルニア」と呼ばれる病気です。

「ヘルニア」とは、体の組織や臓器が、本来あるべき場所から飛び出してしまう状態を指します。その中でも、足の付け根(鼠径部)の筋肉や筋膜(腹壁)が弱くなり、お腹の中(腹腔内)にある腸や内臓脂肪が皮膚の下へと脱出してしまった状態が、鼠径ヘルニアです。

本来、お腹の中の臓器は筋肉や筋膜によってしっかりと支えられています。しかし、加齢や体質、腹圧のかかる動作などをきっかけに、この支えが弱くなると、隙間から臓器が押し出され、鼠径ヘルニアを発症します。

なぜ脱腸(鼠径ヘルニア)は男性に多いのか

診察

成人の脱腸(鼠径ヘルニア)は、女性よりも男性に多く、特に中高年の男性で多く見られます。これは、男性特有の身体の構造が関係しています。

男性の精巣は、胎児期にお腹の中に位置しており、成長の過程で腹腔から鼠径部を通って陰嚢へと移動します。この過程で形成される鼠径管には、精索が通っており、女性の鼠径管と比べて通路が太く、ヘルニアが生じやすい特徴があります。

このような男性特有の解剖学的な特徴に、加齢による腹壁の筋力低下や腹圧の上昇といった要因が重なることで、鼠径ヘルニアの発症リスクが高まります。そのため、鼠径ヘルニアは中高年の男性に多く発症する傾向があります。

脱腸(鼠径ヘルニア)の主な症状

鼠径ヘルニアの症状

脱腸(鼠径ヘルニア)の主な症状として、以下のようなものが挙げられます。

  • 足の付け根にポッコリとした膨らみが出てくる
  • 膨らみは手で押さえたり、横になったりすると消失する
  • 長時間の歩行や立位で足の付け根に違和感や痛みを感じる

初期の鼠径ヘルニアでは、痛みをほとんど感じない場合も少なくありません。そのため、「膨らみがあるだけ」「少し違和感があるだけ」といった理由で放置される方も多い病気です。

しかし、鼠径ヘルニアは放置すると次第に膨らみが大きくなったり、強い痛みを伴ったりすることがあります。さらに、深刻な合併症を起こすリスクもあるため注意が必要です。

症状が進行するとどうなる?注意が必要な症状

鼠径ヘルニアの嵌頓

脱腸(鼠径ヘルニア)を放置すると、日常生活に支障をきたすだけでなく、「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる危険な状態を引き起こす可能性があります。

嵌頓とは、筋肉の隙間から脱出した腸が元の位置に戻れなくなり、出口の部分で詰まってしまった状態のことを指します。この状態が続き、腸が強く締め付けられると、腸への血流が障害され、腸が壊死してしまう恐れがあります。

さらに、腸が壊死すると内容物が漏れ出し、腹膜に炎症が広がって「腹膜炎」へと進行することがあります。腹膜炎は、激しい腹痛や吐き気、嘔吐などを伴い、治療が遅れると命に関わる非常に危険な状態です。

すべての鼠径ヘルニアが嵌頓を起こすわけではありませんが、重篤な合併症につながるリスクがある病気であることを理解しておくことが大切です。

脱腸(鼠径ヘルニア)の治療法

鼠径ヘルニアの腹腔鏡手術

脱腸(鼠径ヘルニア)の根本的な治療は、外科手術のみです。鼠径ヘルニアは放置しても自然に治ることはなく、薬によって改善する病気でもありません。そのため、治療を行う場合は手術が必要となります。

手術方法(術式)は、大きく分けて「鼠径部切開法」と「腹腔鏡手術」の2種類があります。

鼠径部切開法は、鼠径部を直接切開し、弱くなった筋肉や腱膜の部分を修復する手術です。穴の開いた布に当て布をするように、欠損した部分を医療用メッシュで補強することで、再発を防ぎます。長年行われてきた実績のある術式で、局所麻酔で対応できることも多く、高齢の方や持病をお持ちの方にも選択されやすい方法です。

一方、腹腔鏡手術は、お腹に5mm〜1cm程度の小さな穴を3か所ほど開け、腹腔内または腹膜外からアプローチしてヘルニアを修復する方法です。内側から医療用メッシュで補強するため、傷が小さく、術後の痛みが少ない、手術後の回復が早いといった特徴があります。ただし、全身麻酔が必要となります。

どちらの手術方法を選択するかは、患者さんの年齢や性別、基礎疾患の有無、再発の有無、日常生活や仕事の状況などを総合的に考慮して決定されます。また、執刀する外科医が十分な経験と技術を持つ術式を選ぶことも、手術の安全性や治療成績を高めるうえで重要な判断基準となります。

まとめ

待合

脱腸(鼠径ヘルニア)は、足の付け根に現れる膨らみを主な症状とする病気で、特に中高年の男性に多くみられます。初期の段階では痛みがほとんどなく、日常生活に大きな支障が出ないこともあるため、様子を見てしまう方も少なくありません。

しかし、鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、放置すると膨らみが大きくなったり、痛みが強くなったりする可能性があります。さらに、腸が戻らなくなる嵌頓を起こした場合には、腸の壊死や腹膜炎など、命に関わる重篤な状態へ進行するおそれもあります。

治療の基本は手術であり、症状の程度や年齢、生活背景などに応じて、鼠径部切開法や腹腔鏡手術といった術式が選択されます。いずれの方法においても、早い段階で適切な診断と治療を行うことが、身体への負担を抑え、合併症を防ぐうえで重要です。

足の付け根の膨らみや違和感に気づいた場合は、「様子を見ても大丈夫」と自己判断せず、早めに外科や消化器外科などの専門医に相談することが大切です。

鼠径ヘルニアの治療はKenクリニック

山本海介医師

千葉県袖ケ浦市のKenクリニックは、鼠径ヘルニアに特化した専門クリニックです。当院では、鼠径ヘルニアを日帰り手術で治療しています。

診療を担当する山本海介医師は、鼠径部切開法は約2,000症例、腹腔鏡手術も約2,000症例の手術実績があります。この豊富な経験を活かして、患者さんの病状に適した治療を提供しています。

鼠径ヘルニアや鼠径部の症状でお悩みの方は、ぜひ当院を受診ください。

著者情報

関連記事